============================================== [計算例 1] 直線水路におけるトレーサーの輸送 ============================================== Nays2DHによる流れの計算 ========================= ソルバの選択 --------------- iRICの起動画面から、[新しいプロジェクト]を選ぶと表示されるソルバの選択画面で、 [Nays2DH]を選んで[OK]ボタン押すと、 .. figure:: images/01/Select_Nays2dh.png :width: 100% : ソルバーの選択 「無題- iRIC 4.x.x.xxxx [Nays2DH iRIC4X 1.0 64bit]」と書かれた Windowが現れる。 .. _01_mudai: .. figure:: images/01/mudai.png :width: 100% : 無題 計算格子の作成 ---------------- :numref:`01_mudai` のウィンドウで、[格子]→[格子生成アルゴリズムの選択]から現れる、 「格子生成アルゴリズムの選択」ウィンドウ で[簡易直線・蛇行生成ツール]を選んで[OK]を押す。 .. _01_kanni: .. figure:: images/01/kanni.png :width: 100% : 格子生成アルゴリズムの選択 :numref:`01_koushi_1` の画面で、「水路形状」を選択し、 「水路主要部の形状」を[直線水路]、「X方向長さもしくは流下方向延長(m)」を[5], 「X方向の格子数」を[100]、「Y方向長さもしくは水路幅(m)」を[0.5]、 「Y方向または横断方向格子数」を[20]、 「主要部の河床勾配」を[0.005],「下流端の河床高(m)」を[-0.5]に 設定し、他はすべてデフォルトなので、「格子生成」をクリックする。 .. _01_koushi_1: .. figure:: images/01/koushi_1.png :width: 100% :水路形状 すると、:numref:`01_koushi_3` 確認ウィンドウが現れるので,[はい(Y)]を押すと格子が生成され、 :numref:`01_koushi_4` が表示される。 .. _01_koushi_3: .. figure:: images/01/koushi_3.png :width: 50% :確認(マッピング) .. _01_koushi_4: .. figure:: images/01/koushi_4.png :width: 100% :格子生成完了 Nays2dHによる流れの計算条件の設定 --------------------------------- 次に計算条件の設定を行う。メニューバーから「計算条件」→「設定」を選ぶと、 計算条件設定ウィンドウ :numref:`01_joken_1` が表示される。 .. _01_joken_1: .. figure:: images/01/joken_1.png :width: 100% :計算条件 :numref:`01_joken_2` の「境界条件」の「上流端流量と下流端水位の時間変化」で[Edit]を クックして、流量ハイドログラフ入力ウィンドウ :numref:`01_joken_3` に 移る。 .. _01_joken_2: .. figure:: images/01/joken_2.png :width: 100% :流量設定 .. _01_joken_3: .. figure:: images/01/joken_3.png :width: 100% :流量下流端水位設定ウィンドウ :numref:`01_joken_3` において、「時間」「流量」のハイドログラフを入力する。 ここでは、0~100秒まで、0.001㎥/sの一定流量を与える。設定が終わったら[OK]を押して ウィンドウを閉じる。 .. _01_joken_4: .. figure:: images/01/joken_4.png :width: 100% :時間に関するパラメータ 「時間」を選択し、パラメーターは :numref:`01_joken_4` のように設定し、 「OK」をクリックする。 Nays2dHによる流れの計算実行 ---------------------------------- .. _01_jikko: .. figure:: images/01/jikko.png :width: 100% :計算実行中の画面 [計算]→[実行]を指定すると、「計算開始する前に、プロジェクトを保存しますか?」 など聞かれるので、「はい(Y)」を選択しプロジェクトを適当な名前で保存する。 この時。プロジェクトはiproファイルで保存せずに必ずフォルダで保存すること。 計算中は :numref:`01_jikko` のような画面が表示され、計算が修了すると、 終了すると、:numref:`01_keisan` のような画面が現れるので、 [OK]を押して、計算は終了となる。 .. _01_keisan: .. figure:: images/01/keisan.png :width: 40% :計算の終了 **重要** 計算が終わったら必ず :numref:`01_hozon` のメニューバーの「ファイル」「保存」を 選んで計算結果を保存すること。この結果は後に行うGELATOによる解析で重要となる。 .. _01_hozon: .. figure:: images/01/hozon.png :width: 100% :計算結果の保存 計算結果の表示 ------------------------- 計算の終了後、[計算結果]→[新しい可視化ウィンドウ(2D)を開く]を選ぶことによって、可視化ウィンドウが現れる。 .. _01_kekka_0: .. figure:: images/01/kekka_0.png :width: 100% : 計算結果の表示 流速ベクトルの表示 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ オブジェクトブラウザーで、[ベクトル][Velocity]に☑マーク入れて、 [ベクトル]をフォーカスさせてマウス右ボタン[プロパティ]をクリックすると、 「ベクトル設定」ウィンドウ :numref:`01_kekka_2` が現れる。ここで、赤線で 囲った部分の設定をして[OK]を 押すと :numref:`01_kekka_6` が表示される。:numref:`01_kekka_6` は水深平均流速ベクトル である。等流状態で一様の流速分布となっている。 .. _01_kekka_2: .. figure:: images/01/kekka_2.png :width: 100% : ベクトル設定 .. _01_kekka_6: .. figure:: images/01/kekka_6.png :width: 100% : 水深平均流速ベクトル表示 パーティクルの表示 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ オブジェクトブラウザーの「ベクトル」を一旦アンチェックし、「パーティクル」と「Velocity」 に☑マークを入れる。( :numref:`01_kekka_9` ) .. _01_kekka_9: .. figure:: images/01/kekka_9.png :width: 100% : パーティクル(1) :numref:`01_kekka_10` のように「パーティクル」右クリックして「プロパティ」を選ぶと、 .. _01_kekka_10: .. figure:: images/01/kekka_10.png :width: 100% : パーティクル(2) :numref:`01_kekka_11` のような「パーティクルの設定」画面が現れるので、図の赤囲いのように パーティクスの発生位置を指定する。 .. _01_kekka_11: .. figure:: images/01/kekka_11.png :width: 60% : パーティクルの設定 .. _01_kekka_12: :numref:`01_kekka_11` に示すように、タームバーをゼロに戻し、メインメニューから、 「アニメーション」「開始/停止」を選ぶことにより、 :numref:`01_kekka_13` のようなパーティクルの動きが表示される。 .. figure:: images/01/kekka_12.png :width: 100% : アニメーションの再生 .. _01_kekka_13: .. figure:: images/01/nays2d_particle.gif :width: 100% : Nays2dhによるパーティクルアニメーション :numref:`01_kekka_13` からわかるよに、流れの計算結果をそのままパーティクル表示すると、 乱流による乱れ成分が含まれていないので、**何の変哲も無い** 単純で退屈な 表示しかされない( ^^) _U~~ GELATOよるトレーサーの追跡 =============================== GELATOの起動 ---------------- iRICの起動画面から、[新しいプロジェクト]を選ぶと表示されるソルバの選択画面で、 「GELATOとても便利な多機能トレーサー追跡ツール・魚も追跡できます」を選んで、「OK」を クリックする。( :numref:`01_GELATO_kido` ) .. _01_GELATO_kido: .. figure:: images/01/GELATO_kido.png :width: 100% : GELATOの選択と起動 「無題 -iRIC 4.x.x.xxxxx [GELATO(旧 UTT)]」 と書かれたウインドウが現れ、GELATOセッションが開始される。(:numref:`01_GELATO_openning` ) .. _01_GELATO_openning: .. figure:: images/01/GELATO_openning.png :width: 100% : GELATOの起動 この状態の「プリプロセッサー」の「オブジェクトブラウザー」の「格子」の部分には [データなし]と表示されている( :numref:`01_GELATO_openning` ) ので、まずは前記 (:numref:`01_koushi_4`)で作成したものをインポートする。 .. _01_GELATO_import: .. figure:: images/01/GELATO_import.png :width: 100% : 格子データのインポート 「格子(データーなし)」を右クリックして「インポート」を選ぶ (:numref:`01_GELATO_import` ). .. _01_GELATO_koshi_1: .. figure:: images/01/GELATO_koshi_1.png :width: 100% : 格子データファイルの選択 :numref:`01_GELATO_koshi_1` に示すように前述の「Nays2DHによる計算結果」を セーブしたプロジェクトフォルダーの中にある 「Case1.cgn」を選択して、「開く」をクリックする。 .. _01_GELATO_wng: .. figure:: images/01/GELATO_wng.png :width: 60% : 警告 :numref:`01_GELATO_wng` 「このCGNSファイルは・・・ナンチャラ・・・・インポートしますか?」 と出るが、細かいことは気にせずに「はい(Y)」と答えると、 :numref:`01_GELATO_grid` のように格子のインポートが完了する。 .. _01_GELATO_grid: .. figure:: images/01/GELATO_grid.png :width: 100% : 格子のインポート完了 2個のトレーサーの追跡(乱流拡散無し) ------------------------------------- 計算条件の設定 ^^^^^^^^^^^^^^^^^ :numref:`01_joken_0` に示すように、メインメニューから「計算条件」「設定」を選ぶ。 .. _01_joken_0: .. figure:: images/01/joken_0.png :width: 100% : 計算条件の設定(0) 以下に示すように計算条件を設定していく。 「基本設定」の「流れの計算結果を読み込むCGNSファイル」には前記の「Nays2DHの計算結果」 が格納されているCGNSファイルを指定する。 .. _01_GELATO_joken_1: .. figure:: images/01/GELATO_joken_1.png :width: 100% : 基本設定 .. _01_GELATO_joken_2: .. figure:: images/01/GELATO_joken_2.png :width: 100% : プライマリートレーサーの供給条件 .. _01_GELATO_joken_3: .. figure:: images/01/GELATO_joken_3.png :width: 100% : セカンダリートレーサーの供給条件 .. _01_GELATO_joken_4: .. figure:: images/01/GELATO_joken_4.png :width: 100% : 通常トレーサーの時間設定 .. _01_GELATO_joken_5: .. figure:: images/01/GELATO_joken_5.png :width: 100% : 乱れの影響 他の条件はデフォルトの値を使用する。 計算の実行 ^^^^^^^^^^^^ メインメニューから、「計算」「実行」を選ぶと、「保存しますか?」 のようなメッセージが出るので、「はい(Y)」を選んで、プロジェクトを保存する。 保存が終了すると、計算が実行され、:numref:`01_GELATO_jikko_1` のようなウィンドウが 表示される。 .. _01_GELATO_jikko_1: .. figure:: images/01/GELATO_jikko_1.png :width: 100% : 計算の実行 計算が終了すると、:numref:`01_GELATO_jikko_2` のようなウィンドウが 表示されるので「OK」を押す。 .. _01_GELATO_jikko_2: .. figure:: images/01/GELATO_jikko_2.png :width: 50% : 計算の実行 計算結果の表示 ^^^^^^^^^^^^^^^ メインメニューから、「アニメーション」「開始/停止」を選ぶ( :numref:`01_GELATO_kekka_1` ) とアニメーションが開始される。( :numref:`01_GELATO_00` ) トレーサーはプライマリーとセカンダリーそれぞれのプロパティから色を設定することができる。 .. _01_GELATO_kekka_1: .. figure:: images/01/GELATO_kekka_1.png :width: 100% : 計算結果の表示 .. _01_GELATO_00: .. figure:: images/01/GELATO_00.gif :width: 100% : トレーサーの動き(拡散無し) 当然、乱流拡散なしの場合は :numref:`01_GELATO_00` のような単純な結果となる。 2個のトレーサーの追跡(乱流拡散有り) ------------------------------------- 計算条件の設定 ^^^^^^^^^^^^^^^^^ 計算条件を変更し、乱流拡散の影響を考慮する。メインメニューから「計算条件」→「設定」を選択し、 :numref:`01_GELATO_joken_6` の「計算条件」の設定ウィンドウを表示し、 「乱れの影響」の「ランダムウォークによるセル以下スケールの乱れの考慮」を「する」に設定し、 パラメーターの「Aの値」を[1]に設定し、「OK」を押す。 .. _01_GELATO_joken_6: .. figure:: images/01/GELATO_joken_6.png :width: 100% : 乱れの影響 計算の実行と結果の表示 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 前記と同様に計算を実行して結果をアニメーション表示すると、:numref:`01_GELATO_01` のような 結果となる。 .. _01_GELATO_01: .. figure:: images/01/GELATO_01.gif :width: 100% : トレーサーの動き(拡散あり A=1) さらに Aの値を10とすると、:numref:`01_GELATO_10` となり、明らかに乱れの影響が大きくなる。 .. _01_GELATO_10: .. figure:: images/01/GELATO_10.gif :width: 100% : トレーサーの動き(拡散あり A=10)