[計算例 3] 実河川の流れとトレーサーの追跡計算 ========================================================== 実河川で行われた浮子観測の結果をもとに再現を行う。 洪水時に浮子投下機から浮子を投下し、100m区間の流下時間を測定、流速を算定している。 観測水位・流速から求められた流量2640m3/sを対象に、Nays2d+を用いて表面流を算定後、 GELATOによる浮子の再現を行う。 Nays2d+による流れの計算 ========================= ソルバの選択 --------------- iRIC起動画面より、[Nays2d+]を起動する。 .. _03_001: .. figure:: images/03/001.png :width: 100% : ソルバーの選択 計算格子と河床形状の作成 -------------------------- 1) 河床高のインポート ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ [インポート] → [ 地理情報] → [河床高(m)] より、tikei.tpo(点群データ)を読み込みます。 次に点群データの間引きを選択します。ここでは間引きは行わず、1を選びます。 .. _03_002: .. figure:: images/03/002.png :width: 100% : 河床高選択 .. _03_003: .. figure:: images/03/003.png :width: 100% : 点群データ読み込み .. _03_004: .. figure:: images/03/004.png :width: 60% : 間引き 読み込んだ地形データを示します。 .. _03_005: .. figure:: images/03/005.png :width: 100% : 地形データ 2) 背景の設定 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ [ ファイル ] → [ プロパティ ] を選択し、プロパティ画面より座標系を選択します。 .. _03_006: .. figure:: images/03/006.png :width: 70% : プロジェクトプロパティ 検索からJapanを打ち込み、EPSGのJapan VIを選択します。 .. _03_007: .. figure:: images/03/007.png :width: 70% : 座標系の選択 オブジェクトブラウザより、[背景画像(インターネット)] → [ 国土地理院(標準地図)]を選択します。 .. _03_008: .. figure:: images/03/008.png :width: 100% : 背景の表示 オブジェクトブラウザより、[点群データ1]を右クリック → [ プロパティ]から[TIN]で[点]を選択して点群表示にします。 .. _03_008_2: .. figure:: images/03/008_2.png :width: 100% : 点群の表示の変更 3) 計算格子の選択 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ [ 格子 ] → [ 格子生成アルゴリズムの選択 ] → [ 折れ線と格子幅から生成 ]を選択する。 .. _03_009: .. figure:: images/03/009.png :width: 100% : 格子アルゴリズムの選択 上流側から下流へ向けて中心位置を選択する。 .. _03_010: .. figure:: images/03/010.png :width: 100% : 中心線の選択 格子生成画面より、格子数 nI:290、nJ:56、幅W140mとする。格子サイズは2.5m×5.0m程度となる。 .. _03_011: .. figure:: images/03/011.png :width: 70% : 格子生成 .. _03_012: .. figure:: images/03/012.png :width: 100% : 格子形状 4) 橋脚の設定 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 画面左のオブジェクトブラウザより、地勢データ1を非表示にし、 [ 障害物 ] → [ 追加 ] → [ ポリゴン] を選択し、橋脚位置を障害物設定する。 また、全格子をポリゴンで囲み通常格子とする。このとき、通常セルは障害物セルより 下層のレイヤーに配置する。 .. _03_013: .. figure:: images/03/013.png :width: 100% :障害物 .. _03_014: .. figure:: images/03/014.png :width: 100% :障害物セル 5) 粗度係数の設定 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ [マニングの粗度係数]よりポリゴンから全格子囲みn=0.030を入力する。 .. _03_015: .. figure:: images/03/015.png :width: 60% :粗度係数 6) 属性のマッピング ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ [ 格子 ] → [ 属性のマッピング ] → [ 実行 ]を選択する。 .. _03_016: .. figure:: images/03/016.png :width: 100% :属性マッピング .. _03_017: .. figure:: images/03/017.png :width: 50% :属性マッピング実行 計算条件の設定 --------------------- メニューの[ 計算条件 ]より計算条件をを設定する。 各種条件を図に示す。 .. _03_018: .. figure:: images/03/018.png :width: 100% :流量および読み込みファイル .. _03_019: .. figure:: images/03/019.png :width: 100% :流量と下流端水位の時系列データ .. _03_020: .. figure:: images/03/020.png :width: 100% :時間および浸食に関するパラメータ .. _03_021: .. figure:: images/03/021.png :width: 100% :境界条件 .. _03_022: .. figure:: images/03/022.png :width: 100% :他の計算条件 .. _03_023: .. figure:: images/03/023.png :width: 100% :三次元流速分布 計算の実行 --------------------- 名前を付けてプロジェクトを保存し、計算を実行する。 計算が終わったら、保存してプロジェクトを閉じます。 GELATOによる仮想トレーサーの追跡計算 ===================================== ソルバの選択 --------------------- iRICの起動画面から、[新しいプロジェクト]を選ぶと表示されるソルバの選択画面で [GELATOとても便利な多機能トレーサー追跡ツール] を選択して[OK]を押す。 .. _03_024: .. figure:: images/03/024.png :width: 100% :ソルバーの選択 格子のインポート --------------------- オブジェクトブラウザーの[格子(データなし)]を右クリック して、[インポート]をクリックする。 .. _03_025: .. figure:: images/03/025.png :width: 100% :ソルバーの選択 Case1.cgn を選択する。 .. _03_026: .. figure:: images/03/026.png :width: 100% :インポートするファイルの選択 地形データの確認 --------------------- 座標系を設定する。 メニューより[ ファイル ] → [ プロパティ] を選択する。 .. _03_027: .. figure:: images/03/027.png :width: 100% :プロパティの選択 プロジェクトプロパティ画面より、座標系の [ 編集 ] を選択する。 .. _03_028: .. figure:: images/03/028.png :width: 70% :プロジェクトプロパティ 座標系の選択画面より、検索に [ japan ] を入力し、[ EPSG:・・・CSVI ] を選択する。 .. _03_029: .. figure:: images/03/029.png :width: 70% :座標系の選択 オブジェクトブラウザより、背景画像(インターネット)の国土地理院(標準地図)を選択する。 .. _03_030: .. figure:: images/03/030.png :width: 100% :背景画像 GELATOによるトレーサー追跡計算 ----------------------------------- 1) 計算条件設定 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 計算条件を示す。 .. _03_031: .. figure:: images/03/031.png :width: 100% :基本設定 .. _03_032: .. figure:: images/03/032.png :width: 100% :cgnファイル選択 .. _03_033: .. figure:: images/03/033.png :width: 100% :軌跡表示を行う特別トレーサー投入条件 .. _03_034: .. figure:: images/03/034.png :width: 100% :乱れの影響 2) 計算の実行 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ファイルをプロジェクトで保存し、計算を実行する。 3) 計算結果の表示 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ [計算結果]より、[新しい可視化ウィンドウ(2D)]を開き、 [背景画像(インターネット)]から[ 国土地理院(標準地図)]を選択する。 .. _03_035: .. figure:: images/03/035.png :width: 100% :背景画像 オブジェクトブラウザより、ポリゴンの Trajectory を右クリックし、 プロパティを選択する。 .. _03_036: .. figure:: images/03/036.png :width: 100% :ポリゴンのプロパティ ポリゴン設定画面より、[ 線の幅 ] に 3 を入力する。 .. _03_037: .. figure:: images/03/037.png :width: 100% :ポリゴン設定 オブジェクトブラウザより、[ スカラー(格子点)] の[ Velocity ] を選択し、 右クリックよりプロパティを選択する。 スカラー設定画面より、値を入力し、最小値以下を描画のチェックを外す。 .. _03_038: .. figure:: images/03/038.png :width: 100% :スカラー設定 以上より、浮子投下機より投下したトレーサーの軌跡の計算結果を示す。 .. _03_039: .. figure:: images/03/039.png :width: 100% :トレーサーの軌跡表示 .. figure:: images/03/tracers.gif :width: 100% : トレーサーの軌跡アニメーション