Appendix A

位置情報から EPSG コードを決定する方法

(サルでもわかる UTM ベースの座標系決定法・世界共通)

本 Appendix では,地図上の位置情報から
解析に使用すべき EPSG コードを確実に決定する方法を説明する。

この方法は,

など,世界中どこでも同じ手順で適用可能である。

GIS の事前知識は不要である。


A.1 この Appendix が必要になる場面

次のような場合に,本 Appendix を参照する。


A.2 最も重要な原則

河川解析,氾濫解析,DEM を用いた数値解析では,

世界中で最も一般的に使われている平面座標系が,

である。


A.3 STEP 1:地点の緯度・経度を確認する

Google Maps などの地図サービスを用いて,
対象地点の 緯度・経度を 1 点だけ確認する。

例:

緯度:12.88°
経度:102.06°

この後に重要なのは,経度のみである。


A.4 STEP 2:UTM ゾーン番号を決める

UTM 座標系では,地球を
経度 6° ごとに分割し,Zone 1 ~ 60 に割り当てている。

ゾーン番号は,次の 世界共通の式で機械的に決まる。

UTM ゾーン番号 = floor((経度 + 180) / 6) + 1

例:

(102.06 + 180) / 6 = 47.01
floor(47.01) = 47
47 + 1 = 48

結果:

この規則は,世界中どこでも例外なく成り立つ。


A.5 STEP 3:北半球か南半球かを確認する

次に,緯度の符号を見る。

例:

緯度 12.88° → 北半球

結果:


A.6 STEP 4:UTM ゾーンから EPSG コードを求める

WGS84 を基準とする UTM 座標系では,
EPSG コードは次の 単純な規則で決まる。

北半球の場合

EPSG = 32600 + UTM ゾーン番号

南半球の場合

EPSG = 32700 + UTM ゾーン番号

A.7 例題(タイのケース)

条件:

測地基準    :WGS84
UTM ゾーン  :48
半球        :北半球

計算:

EPSG = 32600 + 48
     = 32648

最終的に用いる座標系は次のとおりである。

WGS84 / UTM Zone 48N
EPSG:32648

A.8 なぜ EPSG:4326 を使わないのか

EPSG:4326 は,緯度・経度による座標系であり,

である。

これは,

には適しているが,

には 適していない

そのため,DEM を用いた解析では
EPSG:4326 を使用してはいけない。


A.9 まとめ(これだけ覚えればよい)

手順は次の 4 つだけである。

  1. 経度を確認する
  2. (経度 + 180) / 6 で UTM ゾーン番号を求める
  3. 北半球か南半球かを確認する
  4. 次の式を使う

この手順に従えば,
世界中どこでも必ず正しい EPSG コードに到達できる。


End of Appendix A