NaysCUBEで橋脚周りの河床変動計算を行おうとしています。 平面的な計算格子幅は、橋脚の1/2程度とし鉛直方向に3分割して計算を実施していますが、 計算が途中で発散してしまい結果が得られず困っています。 流量と起算水位を時系列で与えているため、水際の変動がある場合や橋脚前面の洗掘深が大きい場合に、計算が安定しないようなのですが、計算条件や解析スキームを変えてみたりしたのですが、どの項目が最も効くのかわかりません。 うまく発散しないように調整する基本的な方法はありますか?
御返事が遅くなりまして,もうし訳ありません. 橋脚の計算では,初期条件の流れ場が連続式を満たしていないため,計算初期に不安定が起きやすいです.このため,次の方法が考えられます. 1.計算条件の「上流端流量と下流単水位」のタグで,「流量すりつけ」を選択する.これは,初期の流量を小さくし,ある一定時間をかけて徐々に流量を目的流量に近づけることで,初期の不安定性を回避するものです.初期流量を目的流量の10%ぐらい,時間はスケールにもよりますが,水路長/平均流速ぐらいが適当と思われます. 2.スキームを一次風上,乱流モデルを標準型k-eに変更する.必要なら,この計算結果を用いて半ホットスタート計算とし,次はスキーム,乱流モデルの次数を挙げる. 3.「時間に関する設定」で,「水面変動計算開始時刻」,「河床変動計算開始時刻」を0とせず,ある程度の時間(2-10秒ぐらい)を設定し,初期不安定を回避する.
コメントを投稿するにはログインしてください。
このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。
コメント
御返事が遅くなりまして,もうし訳ありません.
橋脚の計算では,初期条件の流れ場が連続式を満たしていないため,計算初期に不安定が起きやすいです.このため,次の方法が考えられます.
1.計算条件の「上流端流量と下流単水位」のタグで,「流量すりつけ」を選択する.これは,初期の流量を小さくし,ある一定時間をかけて徐々に流量を目的流量に近づけることで,初期の不安定性を回避するものです.初期流量を目的流量の10%ぐらい,時間はスケールにもよりますが,水路長/平均流速ぐらいが適当と思われます.
2.スキームを一次風上,乱流モデルを標準型k-eに変更する.必要なら,この計算結果を用いて半ホットスタート計算とし,次はスキーム,乱流モデルの次数を挙げる.
3.「時間に関する設定」で,「水面変動計算開始時刻」,「河床変動計算開始時刻」を0とせず,ある程度の時間(2-10秒ぐらい)を設定し,初期不安定を回避する.