DEMデータの取り込みについて質問です。 氾濫シミュレーションを行いたいと思い、対象地域の地形データ(DEM5A)を取り込んだのですが、 添付画像のとおり、河道と河道付近が表示されるのみで何回やっても上手くいきませんでした。 IRIC自体の更新も何回も行い、最新バージョンで試しても結果は変わりませんでした。 何か改善策などございますでしょうか。
sincoscossin999様
お問い合わせありがとうございます。
■前提としての情報 iRICのwebからの地理情報インポート機能では以下のURLで配信されている国土地理院の提供する標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル)を取得しています。
URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem5a/{z}/{x}/{y}.txt(DEM5A テキスト形式) URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem5b/{z}/{x}/{y}.txt(DEM5B テキスト形式) URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem/{z}/{x}/{y}.txt(DEM10B テキスト形式)
出典:国土交通省 国土地理院 地理院タイル一覧 https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#dem
標高タイルから得られる値とデータソースである基盤地図情報数値標高モデルとの関係は以下のページをご覧下さい。
標高タイルの作成方法と地理院地図で表示される標高値について https://maps.gsi.go.jp/development/hyokochi.html
■ご質問内容につきまして ご質問いただきました内容につきまして確認したところ、標高タイルとして配信されているデータと、基となっている基盤地図情報ダウンロードサービスで公開されている数値標高モデルのデータではデータ整備範囲に一部差異があるようです。
今回ご連絡頂いた領域のDEM5Aのデータについて以下のようにQGISで表示を行ってみましたが、数値標高モデルでは全体的にデータがありますが、標高タイルではsincoscossin999様がiRICでインポートされた範囲のデータしかないことがわかります。
基盤地図情報数値標高モデル DEM5A (対象メッシュ番号493060、493061) https://i-ric.org/webadmin/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-08_10h30_37.png
標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル)(URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem5a_png/{z}/{x}/{y}.png(DEM5A PNG形式)) https://i-ric.org/webadmin/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-08_10h33_51.png
iRICがデータソースとしている標高タイルにデータがないため、webからの地理情報インポート機能でもデータをインポートできません。
■解決策 解決策として以下の方法が思いつきました。
1.標高タイル(DEM5B)を使用する(iRIC上で完結できる方法)
標高タイルのDEM5Bでは六角川周辺のDEM5Aでデータがない範囲もデータがあるようでした。 DEM5Aがある部分ではDEM5Aを、ない部分ではDEM5Bを採用してみてはいかがでしょうか。 データが被っている範囲についてはiRICの機能で点群データを処理できますので精度の低い方を削除するなど試してみて下さい。
Docs » プリプロセッサー » 地理情報 » 点群データ編集機能 » 選択された点の削除 (O) v4版マニュアル https://iric-gui-user-manual.readthedocs.io/ja/v4_jp/04/04/02_pointcloud_data.html#o v3版マニュアル https://iric-gui-user-manual.readthedocs.io/ja/latest/04/04/02_pointcloud_data.html#o
また、2種類の点群データを使用する場合、1つにマージしないと境界部分でおかしな値がマッピングされるので以下の記事を参考にマージしてみてください。 https://qiita.com/starfieldKt/items/1001c39610d064af8765
2.基盤地図情報数値標高モデルをダウンロードして使用する(データ処理が必要) 基盤地図情報ダウンロードサービスにて公開されているDEM5Aのデータには標高タイルでデータのない範囲もデータがありましたので、ダウンロードサービスより数値標高モデルのデータをダウンロードいただき、iRICにインポートを行ってみてください。 ただし、ダウンロードしたXML形式の数値標高モデルはそのままでは読み込めないため、基盤地図情報ビューアやQGIS等の他のソフトウェアを利用して、点群データ等のiRICにインポートできる形式に変換する必要があります。
基盤地図情報ビューアではXMLを読み込んで.XYZデータに変換することができます。
基盤地図情報ビューア(ページ下部にリンクと説明書あり) https://fgd.gsi.go.jp/download/documents.html
■参考ページ
国土地理院 地理院タイル一覧 https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html 基盤地図情報ダウンロードサービス https://fgd.gsi.go.jp/download/menu.php 数値標高モデルの提供範囲 https://maps.gsi.go.jp/#5/36.104611/140.084556/&base=std&ls=std%7Cfgd_dem10a_area%7Cfgd_dem5a_area_dtil%7Cfgd_dem5b_area&blend=0&disp=1111&lcd=fgd_dem10a_area&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1&d=vl
ご丁寧にご対応いただきありがとうございます。 無事に解決できました。 今後もよろしくお願いいたします。
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sincoscossin999様
お問い合わせありがとうございます。
■前提としての情報
iRICのwebからの地理情報インポート機能では以下のURLで配信されている国土地理院の提供する標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル)を取得しています。
URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem5a/{z}/{x}/{y}.txt(DEM5A テキスト形式)
URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem5b/{z}/{x}/{y}.txt(DEM5B テキスト形式)
URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem/{z}/{x}/{y}.txt(DEM10B テキスト形式)
出典:国土交通省 国土地理院 地理院タイル一覧
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#dem
標高タイルから得られる値とデータソースである基盤地図情報数値標高モデルとの関係は以下のページをご覧下さい。
標高タイルの作成方法と地理院地図で表示される標高値について
https://maps.gsi.go.jp/development/hyokochi.html
■ご質問内容につきまして
ご質問いただきました内容につきまして確認したところ、標高タイルとして配信されているデータと、基となっている基盤地図情報ダウンロードサービスで公開されている数値標高モデルのデータではデータ整備範囲に一部差異があるようです。
今回ご連絡頂いた領域のDEM5Aのデータについて以下のようにQGISで表示を行ってみましたが、数値標高モデルでは全体的にデータがありますが、標高タイルではsincoscossin999様がiRICでインポートされた範囲のデータしかないことがわかります。
基盤地図情報数値標高モデル DEM5A (対象メッシュ番号493060、493061)
https://i-ric.org/webadmin/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-08_10h30_37.png
標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル)(URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/dem5a_png/{z}/{x}/{y}.png(DEM5A PNG形式))
https://i-ric.org/webadmin/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-08_10h33_51.png
iRICがデータソースとしている標高タイルにデータがないため、webからの地理情報インポート機能でもデータをインポートできません。
■解決策
解決策として以下の方法が思いつきました。
1.標高タイル(DEM5B)を使用する(iRIC上で完結できる方法)
標高タイルのDEM5Bでは六角川周辺のDEM5Aでデータがない範囲もデータがあるようでした。
DEM5Aがある部分ではDEM5Aを、ない部分ではDEM5Bを採用してみてはいかがでしょうか。
データが被っている範囲についてはiRICの機能で点群データを処理できますので精度の低い方を削除するなど試してみて下さい。
Docs » プリプロセッサー » 地理情報 » 点群データ編集機能 » 選択された点の削除 (O)
v4版マニュアル
https://iric-gui-user-manual.readthedocs.io/ja/v4_jp/04/04/02_pointcloud_data.html#o
v3版マニュアル
https://iric-gui-user-manual.readthedocs.io/ja/latest/04/04/02_pointcloud_data.html#o
また、2種類の点群データを使用する場合、1つにマージしないと境界部分でおかしな値がマッピングされるので以下の記事を参考にマージしてみてください。
https://qiita.com/starfieldKt/items/1001c39610d064af8765
2.基盤地図情報数値標高モデルをダウンロードして使用する(データ処理が必要)
基盤地図情報ダウンロードサービスにて公開されているDEM5Aのデータには標高タイルでデータのない範囲もデータがありましたので、ダウンロードサービスより数値標高モデルのデータをダウンロードいただき、iRICにインポートを行ってみてください。
ただし、ダウンロードしたXML形式の数値標高モデルはそのままでは読み込めないため、基盤地図情報ビューアやQGIS等の他のソフトウェアを利用して、点群データ等のiRICにインポートできる形式に変換する必要があります。
基盤地図情報ビューアではXMLを読み込んで.XYZデータに変換することができます。
基盤地図情報ビューア(ページ下部にリンクと説明書あり)
https://fgd.gsi.go.jp/download/documents.html
■参考ページ
国土地理院 地理院タイル一覧
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html
基盤地図情報ダウンロードサービス
https://fgd.gsi.go.jp/download/menu.php
数値標高モデルの提供範囲
https://maps.gsi.go.jp/#5/36.104611/140.084556/&base=std&ls=std%7Cfgd_dem10a_area%7Cfgd_dem5a_area_dtil%7Cfgd_dem5b_area&blend=0&disp=1111&lcd=fgd_dem10a_area&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1&d=vl
ご丁寧にご対応いただきありがとうございます。
無事に解決できました。
今後もよろしくお願いいたします。