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障害物セル (Obstacle Cell)

概要

障害物セルは、河床から水面まですべての鉛直層において流れを完全に遮断する固体セルです。橋脚・護岸基礎・堤防基礎など、流れを完全に遮断する構造物の表現に使用します。

Obstacle Top Elevation(天端高さ)は廃止されました

旧バージョンで使用していた Obstacle Top Elevation(天端高さ)設定は廃止されました。 障害物セルは常に河床から水面まで全層ブロックとして扱われます。

部分的な高さを持つ構造物(堰・樋門・橋台等)を表現する場合は、 Structure BC を使用してください。


Obstacle CellとStructure BCの使い分け

Obstacle Cell Structure BC
設定場所 セル属性 (Cell Attribute) 境界条件 (Boundary Condition)
高さ制御 常に全層ブロック 天端高さで部分ブロック
天端からの越流 不可 可能
カルバート設定 不可 可能
主な用途 橋脚・護岸基礎・完全固体壁 堰・護床工・樋門・橋台

iRICでの設定手順

ステップ 1:前処理でグリッドを選択

iRICの前処理画面でシミュレーショングリッドを選択します。

ステップ 2:セル属性 (Cell Attributes) を開く → 障害物セルを指定

メニューまたは左側パネルから Cell Attributes を選択し、Obstacle Cell を選びます。 障害物としたいセルをポリゴンで囲み、表示されるダイアログで Obstacle を選択して OK をクリックします。

Obstacle Cellの設定ダイアログと指定済みセル(青色)

表示名 意味
0 Normal cell 通常セル(流れが通過可能)
1 Obstacle 障害物セル(全層ブロック)

ステップ 3:設定の確認

3D表示で障害物セルが正しく配置されているか確認します。障害物セルはすべてのσ層においてブロックされます。


計算における動作

  • 障害物セルでは、k=1(底層)からk=kmax(表層)まですべての鉛直層で速度をゼロに設定します(obst3d(i,j,k)=1)。
  • 乾燥セル判定(hs < 0)が生じた場合は、水位を河床高さ eta(i,j) にスナップします。

注意事項

従来のObstacle Top Elevationからの移行

旧バージョンのプロジェクトファイルに Obstacle Top Elevation の設定が含まれていた場合、 その設定値は無視されます。天端高さを持つ構造物の再現には Structure BC を 新規に設定してください。

部分高さ構造物との組み合わせ

橋台本体(全断面ブロック)+橋台天端上の流れ(越流可能)という形状は、 Obstacle Cellでは表現できません。Structure BCを使用してください。